ANGRA - Temple of shadows -
- Angra
- Temple of Shadows
ブラジル出身のメタルバンドの中では最も古株になりました、ANGRAです。衝撃のデビューを果たした1stから早10数年。現時点での最新作であるこの「Temple of shadows」は、今だに彼等が魅力的なバンドであることを伝えてくれます。
「11世紀後半の十字軍戦士“シャドウ・ハンター”が赴く魂の探求の旅を描いたコンセプト・アルバム」だそうですが、そういう事抜きにしても十分に楽しめるドラマティックなメタルアルバムです。
荘厳なイントロの①から、文句なしのスピードチューン②=spread your fireへと続く流れは圧巻の一言。その後はミドルテンポの曲を中心に、十分に練られたリフやヴォーカルのメロディライン、楽曲の構成でじっくりと聞かせてくれます。アルバム各所に散りばめられた秀逸なフレーズがとても魅力的です。
演奏もリードギターのキコ・ルーレイロを初めとして、テクニシャン揃いでインストパートも楽しめます。前作から参加しているヴォーカルのエドゥ・ファラスキもキーの高いパートが多くて大変そうですが、それでも随分と貫禄が出てきました。これでドラマーに表現力が加われば無敵かなと。それは次回に期待します。
ベテランの彼等ですので、最近のメロスピバンド達のような青臭さがないところが僕は好きです。
ここ数年のメロディックメタルのアルバムの中では出色の出来だと思います。
タイトルトラックといってもいい⑥=Temple of hateではジャーマンメタルの勇、カイ・ハンセンが、⑨ではBlind Gurdianのハンズィ・キアシュがゲストで参加しています。
ちなみに付属のDVDに収録されているライヴも見応え十分でした。