Harem Scarem | Rockbox

Harem Scarem

Harem Scarem
Higher
久しぶりの更新ですね。今日紹介するHarem Scaremは、カナダ出身のロックバンドで、そのメロディックなスタイルは日本でも多くのファンを獲得しました。彼等の代表作と言えば93年にリリースされた2ndアルバム「Mood Swings」だと思うのですが、今回はより多くの人にとって聞きやすいであろう&完成度も充分に高いということで、この03年リリースの「Higher」を紹介したいと思います。日本でのデヴュー当時は技巧派ハードロックバンドとして鳴らした彼等ですが、現在の音楽性を一言で表すならパワーポップということになるのでしょうか。耳に心地よいギターサウンド(控えめだけど上手い)と、さわやかでフックのある分厚いコーラスはとても印象的です。ゆったりとしたテンポの①=reachから始まるこのアルバムは、湿ったヴォーカルのメロディラインが聞き手の心にじんわり響いてくる②=waited、⑤=higher、明るくポップな③=torn right out、④=give it to you、⑥=run and hide、まるで3部作のようなメロディックロック3連発の⑧=rise、⑨=gone、⑩=lost、そして荘厳な雰囲気をもつ日本盤ボーナストラックの⑪=wishingで幕を閉じます。以前のように派手で時に複雑な、いかにもハードロックという曲は見当たりませんが、シンプルでポップそれでいて時にドラマティックな曲作りと、捨て曲の無いアルバム作りには、紆余曲折を経てベテランの域に達した彼等の円熟の味わいを感じずにはいられません。このアルバムには、もし、今人気の若手アーティスト(例えば、the calling、hoobastank等)の曲として発表したら必ずやヒットすると思われるような曲がいくつも収められています。ポップ&メロディアスな音楽が好きという人には、とてもオススメ出来るアルバムです。